真空管アンプの魅力(その1)
真空管アンプは今も多くの人に愛好されています。
オーディオマニアのなかには、暖かくのびやかで小音量でも深みのある音を聞くには真空管アンプが一番という人もいます。
オーディオ用真空管が開発されたのは、1920年代のことといいますから、すでに90年を経過しているわけです。
最初のオーディオ用真空管は、独特の音質をもつ増幅用素子として、現在も愛好する人がいます。
現実に、高級オーディオアンプや、ギターアンプなどにも使われています。
ところでなぜ真空管を用いたアンプの音を「良い音」と感じる人がいるのでしょう。
それには諸説があり、きちんとした回答はありません。
しかし、現にそう感じる人がいるのですから、それはそれでいいようにも思えます。
かつては、真空管は倍音と呼ばれる高調波の歪みの奇数倍の周波数である「奇数次高調波歪み」を低減するとも言われていました。
奇数次高調波歪みが減少した結果、相対的に偶数倍の周波数の「偶数次高調波歪み」が増加し、音が自然に、あるいは臨場感を持って聞こえるというわけです。
トランジスタのアンプには、奇数次高調波歪みが真空管のアンプよりもたくさん含まれています。
しかし、この説では、歪み率の絶対値が真空管アンプよりもはるかに小さいことや、真空管アンプにも奇数次歪みをたくさん出すアンプがあり、そのアンプの音もよいということが説明できないといった矛盾があります。
結局のところ、音に対する感性は人それぞれで、真空管アンプの音を愛する人なら、その音がきっと良い音なのでしょう。
そのことよりも、オーディオ用真空管を用いたアンプは、トランジスタを用いたアンプよりも自分好みの音にチューニングしやすいことが愛好家の支持を得る大きな理由といえるのではないでしょうか。
オーディオ用真空管は、現在でも、中国や東欧諸国では現在も製造が続けられています。
真空管アンプ自体はギターアンプには、まだまだ多く使われており、今後も真空管が姿を消すことはないでしょうし、真空管アンプも多くのファンに支えられていくでしょう。